田舎暮らしの本棚

 

1999年に会社を辞めて始めた田舎暮らしの中で読んだ本をちょっとまとめてみました。

ついでに、アマゾンアソシエーツでお小遣いが稼げたらなーなんて思ってます。

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田舎暮らし以前

会社に入る前から、知り合いの土地で畑を作ったり、小屋を建てて木工したりしていました。
そのときによく読んでいた本。
最初は、アリスファームの藤門さん宇土さんの本をよく読んでいました。
こんな暮しが出来たらいいのになーと遠い目になっていました。

『カントリー・ライフのすすめ』
『ハンドメイド・ハウス―自分たちで家を建てるために』
『カントリー・ファニチュア―木肌が息づく家具・小物づくり 』
『カントリー・キッチン―自然の味・香りを生かした料理』
『カントリーライフ讃歌』

それとその当時あこがれていたのは、柿谷さん
富山まで、彼女(今の妻)と一緒にKAKI工房を見に行って
柿谷さんと話をして感動して帰ってきたこともありました。
『カキの手仕事―家具とキルトの粟巣野の四季』
『KAKIのウッドワーキング―人も木も生きているもの同士のゆとりと温もり 』

藤門さんや柿谷さんみたいになりたいと思って家具の本はいろいろ買いました。
『シェーカー―生活と仕事のデザイン』
『デンマークの椅子』

田舎暮らしの具体的なイメージはなく、ただ藤門さん柿谷さんのような暮しがしたいなー
とおもって、当時住んでいた京都のまちなかから、京都の北や兵庫、岡山など土地を
探していました。 『田舎暮らしの本』を頼りに不動産屋に紹介したもらったり、
田舎暮らしをしている人のところへ言って話を聞いたりしていましたが、なかなかこれぞという
土地が見つからず。最後は正月に妻の実家でみた一枚の怪しげな不動産広告を頼りに
今の土地にたどり着きました。雪の多い年で、土地を見に来たときは、買おうとしている土地も
雪の下で、不動産屋が大体この辺ですとか言っていたのに、なぜか二人とも気に入りました。
灯台下暗しというか、結局二人の実家のある滋賀県、高速を使えば京都から1時間かからずに
来られる永源寺の土地を買いました。

森の生活

就職して会社に行っている間は、この本が支えでした。この本は何度も読みましたが
読むたびに新しい発見がありました。一人で森に入って、自ら小屋を立て、畑を作り、
自然の中で自然に暮らす。
通勤電車の中で何度も読みました。

『ウォールデン 森の生活』

会社でもっと疲れていたときに読みたくなった本。
『遠い太鼓』
よく遠い太鼓が聞こえていました。

哲学・宗教・心理学New!

田舎暮らしも、6年目になって、家も完成はしていないけれど、とりあえずすむために
不自由はなくなり、収入も少ないけれど支出とのバランスが取れるようになって、
人生や自分自身のことなど、いろいろ静かに考える時間が多くなりました。

その中で、福岡正信さんの本から辿って、いろいろな哲学の本を読み始めました。
最初は、西洋の哲学者(哲人)の本を読みましたが、なかなか理解できませんでした。
その後、たまたま老子の本を手にとって見てみると、こちらはすんなりと心に入ってきました。

「ツァラトストラかく語りき」 ニーチェ
「ファウスト」 ゲーテ

「老子」
「荘子」

心理学の本は、まず初めにたまたま手に取った、「夢の分析」川嵜 克哲 でした。
そこから、ユングに行ってフロイトに戻ってフランクルにたどり着きました。

「自我と無意識」ユング
「内なる異性―アニムスとアニマ 」ユング
「創造する無意識」ユング
「臨床ユング心理学入門」山中 康裕
「フロイトからユングへ」鈴木 晶
「フロイト」小此木 啓吾
「夢と夢解釈」フロイト
「「むなしさ」の心理学―なぜ満たされないのか」諸富 祥彦
「夜と霧―ドイツ強制収容所の体験記録」フランクル
「それでも人生にイエスと言う」フランクル
「意味による癒し ロゴセラピー 」フランクル
「宿命を超えて、自己を超えて 」フランクル
「「生きる意味」を求めて 」フランクル
「フランクル回想録―20世紀を生きて」フランクル

ユングには、すごく共感しました。田舎の湖畔に石の家を建てる気持ちは、
私が、自分で家を建てていることや大きな石を少しずつ動かして、石垣や石のファイヤープレイス
を作っていることと通じている部分があると思うし、私がこうやって山の中でやっていることは
大きな箱庭療法なのかもしれません。

ただ、ユングもフロイトもなぜむなしい気持ちや虚無感を抱くのかを説明してくれても
その解決方法までは示してくれていないように感じました。
そんな時読んだ諸富さんのむなしさの心理学で紹介されていた
フランクルさんの「人が人生の意味を問うのではなく、人生が人に問うているのである」
と言う言葉が何かヒントを与えてくれた気がしました。本当の答えは、本の中にはないし
自分で見つけるしかないけれど、本の中の言葉は、私に元気を与えてくれます。
(たまに元気を奪うこともありますが、、、)

この分野の本は、まだまだたくさんあるのですが、最後に素敵な本を紹介したいと思います。

直接的な心理学本ではありませんが、いろんな縁がつながって巡り会った素敵な本
「きもちは、言葉をさがしている」水野スウ&中西万依

アマゾンでも見つからない本で、結局水野スウさんのホームページから注文して
届けてもらいました。

スウさんに送ったメールから抜粋

  タイトルにすごく心引かれたので、近所の図書館で
  探したけれど見つからなくて、リクエストしておいたのですが
  それもなかなか見つからなくて、図書館の人もがんばって
  探してくださったのですが何ヶ月かかっても見つからなくて、
  結局、国立国会図書館から借りていただきました。

  でも、国会図書館の本は、家には持って帰れない決まりらしく
  図書館にかよって読みました。最初の日は、あまり時間がなくて
  最初の部分だけしか読めなかったので、早く続きが読みたくて
  次の日は早くに図書館に行って、夕方までかかって読み終えました。

  途中涙が出て、近くに座っている人に気づかれるのがいやで、
  場所を変えたりしながら夕方までじっくり読みました。
  読み終えたときとても悲しかったけど、とても暖かい
  気持ちになりました。

  私も、妹を亡くしていて、人の命ってなんだろう、本当の幸せって
  なんだろうと思いながら生きています。

  なかなか答えが見つからなくて、哲学や心理学の本を読んだり
  しています。結局本の中に答えはないんだろうけれど、
  いろんな人のいろんな考えを読んでいる中で自分自身の
  答えが見えてくるのではないかと思います。

  私は、人と会ったり、話しをしたりするのは苦手で、紅茶の時間は
  とても素敵だなと思うけれど参加する勇気はありません。
  でも、すうさんの本を読んでると紅茶の時間に居るようで
  素直になれます。こうやってメールを書くのも僕にしては、
  珍しいことで、これもすうさんのマジックですね。

水野すうさんのホームページ
http://www12.ocn.ne.jp/~mimia/sue.htm

 

 

経済

森の生活の一番最初の章が経済であることに気づいて、目覚めました。
どこで暮らすにしても、経済がしっかりしていないと暮らせませんからね。
『株で1億円作る!』
この本を読んで、普段の暮しのお金さえ稼げれば、将来のお金は株で何とかなるかも
と思って、会社に行きながら株の取引をしていました。株のオンライン取引が始まったころで
ミニ株投資でいろいろな銘柄を買いましたが、仕事しながらだとチャンスを逃したり、
ピンチを逃げ切れなかったり 、結構損もしました。

結局、木工とコンピュータの仕事で何とか食べていけるんじゃないかなという希望的観測の元
1999年に会社を辞めて、今の永源寺に引っ越しました。 それまでに毎週、金曜日の夜に
高速を使って永源寺に来て、土日と家の建築をして日曜の夜に京都に帰るという暮しを4年間続けて
とりあえず住める家は建ててありました。この頃の詳しい話は、山小屋便りをご覧ください。

永源寺に来てからは、無我夢中であまり本を読んでいませんでしたが、引っ越してきた翌年に永源寺に
図書館が出来て、なんとなく手に取った本がこの本でした。有名な本なのでご存知の方も多いと思います
ロバート キヨサキ『金持ち父さん貧乏父さん』のシリーズ第2作
『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント 』
この本を読んで株で暮らすという考えも間違いではないなと確信しました。ただ、株だけではなく
経済、会計のいろんなことを考えないと単に株で1億円作るだけではだめだと思いました。
金持ち父さんのシリーズ
『金持ち父さん貧乏父さん』
『金持ち父さんの投資ガイド 入門編 ― 投資力をつける16のレッスン』
『金持ち父さんの投資ガイド 上級編 ― 起業家精神から富が生まれる』
『金持ち父さんの子供はみんな天才 ― 親だからできるお金の教育』
『金持ち父さんの若くして豊かに引退する方法』
『金持ち父さんの予言』
シリーズすべて読みました。

『金持ち父さんの子供はみんな天才 ― 親だからできるお金の教育』
を読んだ時には、金持ち父さんの教えに従い、『CASHFLOW for KIDS』というボードゲームを
アメリカから$39.95購入して、ヤフオクで¥8,500で売ってその差額で、自宅用の
『CASHFLOW for KIDS』をただで手に入れたりしました。

その他に、関連の本で
『チーズはどこへ消えた?』
『となりの億万長者』
『EQこころの知能指数』
『投資術の革命』
『入門 決算書が面白いほどわかる本』
など読みました。

自給自足

自給自足も田舎暮らしのテーマでした。永源寺に来る前に借りていた土地では、
いろいろな野菜を作っていたのですが、いまの土地では日当たりが悪くほとんど作物が
育たないし、いろんな人から野菜をもらったりしたので、自給自足はストップしていました。

前の土地で畑をしていたときの参考書は、徳野 雅仁さん

『農薬を使わない野菜づくり (Part1) 』
『農薬を使わない野菜づくり (Part2) 』

こちらに来てからは、
『完全版 自給自足の本』
『パーマカルチャー―農的暮らしの永久デザイン』
などを読みながらこの土地でどうやって自給自足していくかを考えていました。

2003年の夏に池田牧場から烏骨鶏を4羽分けてもらって飼い始めてから少しづつ
自給自足熱が復活してきました。 烏骨鶏はあまり玉子を産まないので玉子の自給は望めません。
でも烏骨鶏は結構野生種に近いようで一生懸命卵を抱きます。たとえ卵がなくても卵が
孵化する期間抱きつづけます。そこで、もしかして鶏の有精卵を抱かせたら雛がかえるかも
と思って、昨年の秋にインターネット有精卵を買って抱かせてみました。そしたら、10個の玉子を
抱かせて5羽のヒナが孵りました。そのほとんどが雌で今では、毎日4個から5個の玉子が自給できます。
でも、鶏にやるえさを買っているので玉子を買うのに比べて得になっているのかはわかりませんが
生みたて玉子はとっても美味しいです。

さて次は、えさの自給です。人間の食べる野菜は無理でも、鳥のえさぐらい何とかなるだろうと思って
家の前の笹だらけの土地を開墾しました。家の前に石垣があって上と下が笹藪だったので、笹を刈って
石垣の下の土を掘って石垣の上に上げていました。何週間もかかってやっと石垣の上と下に
平らな日の当たる土地がほぼできたときに雨が降って、石垣が崩れました。
一生懸命運び上げた土は、元通り斜めの土地に戻ってしまいました。呆然としました。
呆然としてしばらく何も出来ず、ただなんとなく『パーマカルチャー』を読み直していました。

そしたら、ちゃんと書いてあるではないですが、その土地を生かし、そこにあるものを利用する。
「問題を解決するために大量のエネルギーを使うのではなくどうしたらそれをうまく活用できるか
考え出すのがわれわれの仕事である」 と。

そしてその時また新たな発見がありました、「福岡正信」 自然農法で有名な人です。
わたしも名前は知っていました。この本に出てきているのも知っていました。
でもそれまで一度も気に留めなかったのですが、その時はなぜか惹きつけるものがありました。
その日、図書館は休みだったのでネットで福岡正信さんを検索しました。するとありました。
私の求めていた言葉が

「この世には何もない、人間は何もなしえない」

そのときその言葉がすっと心にしみこみました。

そして、福岡さんの本をすべて読みました。
『わら一本の革命』
『無 I 神の革命--宗教篇』
『無 II 無の哲学--哲学篇』
『無 III 自然農法--実践篇』
『〈自然〉を生きる』
『自然に還る』

何日か、崩れた石垣の前で考え、そして崩れた石垣をほんの少し積み直しました。
その後に出来た場所は、その前にあったよりいい感じになりました。そしてそこへ
粘土団子をまきました。米や豆、とうもろこし、鳥のえさとして売っている五穀も蒔きました。
今それらの植物が適した所に生えています。野鳥が豆を食べたり鹿が新芽を食べに来たりもします。
なかなか収穫できそうにありませんが、いつか福岡さんの楽園のようになると信じて毎日見守っています。


子育て

子育ても最初は、藤門さんの影響を受けました。
『アリス!―牧場の父親日記 』
でも結局子育てはHowToや他人事ではできません。

今は、子供と一緒にファンタージーをいろいろ読んでいます。
最初にはまったのはハリーポッター、長男が小学2年生のときに
『ハリー・ポッターと賢者の石』
子供と今どこまで読んだ?お父さん昨日の夜にここまで読んだでー
といいながら競うように読みました。

その後は、すべて予約しておいて本が届くとすぐにほんの取り合いをしながら読みました。
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』
『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』

『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』も予約してあります。

映画も見に行って、DVDも買いました。
『ハリー・ポッターと賢者の石 特別版』
『ハリー・ポッターと秘密の部屋 特別版』

その他に、
『ホグワーツ校指定教科書 幻の動物とその生息地』
『ホグワーツ校指定教科書 クィディッチ今昔』
も持っています。

 

それから、この前まではまっていたのは、指輪物語
『ホビットの冒険』
『指輪物語〈1〉/旅の仲間〈上〉』
『指輪物語〈2〉/旅の仲間〈下〉』
『指輪物語〈3〉/二つの塔〈上〉』
『指輪物語〈4〉/二つの塔〈下〉』
『指輪物語〈5〉/王の帰還〈上〉』
『指輪物語〈6〉/王の帰還〈下〉』

これは、壮大な物語、大人も十分楽しめる、というかホビットの冒険以外は大人向けに書かれた本です。
小学4年生には難しいかなと思いましたが、長い時間をかけて一生懸命読んでいました。
大人より登場人物や台詞などよく覚えていて感心します。

そのほかにも、ミヒャエル・エンデの
『モモ』
『はてしない物語』
も大人が読んだほうが面白い本です。時間泥棒は、まさに現代の社会を覆いつくしているし、
はてしない物語も映画「ネバーエンディングストーリー」で描かれた部分より後の方が哲学的で
いろいろ考えさせられます。

それと、また経済に戻っちゃいますが、
『エンデの遺言―「根源からお金を問うこと」 』
『エンデの警鐘「地域通貨の希望と銀行の未来」』
も面白かったです。「モモ」「はてしない物語」にそんなメッセージがこめられていたのかと知り
もう一度「モモ」「はてしない物語」を読み直してしまいました。


映画

本ではありませんが、影響を受けた映画をいくつか紹介します。
まずはマトリックス、最初はただのアクション映画でしょと思って映画館には行かなかったのですが
リローデッド公開の前にTVでやっているのを見てはまってしまいました。すごい哲学的でいろんな
物語やメッセージが盛り込まれていて何度見ても新たな発見があります。台詞一つ一つに意味があり
とても考えさせられます。「何が現実だ」「もんだいは選択だ」「運命とは...」

『マトリックス 特別版』
『マトリックス リローデッド 特別版』
『マトリックス レボリューションズ 特別版』
全部DVD買ってしまいました。


夫婦で見る映画
『ストーリー・オブ・ラブ』
この映画ほど現実の夫婦(それとも私たち夫婦?)のことを良くあらわした映画はないと思う。
日本語のタイトルはイマイチ、英語のタイトル『Story of US』のほうがいいし、 エリッククラプトン
主題歌『Get Lost』も最高。この映画を夫婦で見て、二人で夫婦について語りましょう。

ロブライナーさんのほかの映画も面白い
『恋人たちの予感』
『ミザリー』
『スタンド・バイ・ミー』


カールセーガンさん原作の
『コンタクト』
もいい映画です。SFだけど人の考え方の違い、考え方の違う人が分かり合うすばらしさを
教えてくれます。最後の台詞「科学と宗教の違いこそありますが目指すものは同じです」は大好きです。

もちろんカールセーガンさんの
『Cosmos 上』
『Cosmos 下』
も中学生の頃読みました。


カヌー

おまけにカヌー関係の本、Be-PALに連載されていたサラリーマン転覆隊はサラリーマンの
時から大ファンです。連載は終わっちゃったけど、今度は自営業者転覆隊を作って自分で
転覆したいと思っています。

『サラリーマン転覆隊が行く! (上巻)』
『サラリーマン転覆隊が行く! (下巻)』
『サラリーマン転覆隊門前払い』
『サラリーマン転覆隊が来た!』
『紀元前サラリーマン転覆隊』
『サラリーマン転覆隊 悪ガキオヤジが川に行く!』
『サラリーマン転覆隊的焚き火料理』

その前に、カヌーを作らなきゃ
英語の本ですが、カヌーやカヤックを作る参考書、
『Canoecraft: Guide to Fine Woodstrip Construction』
『Kayakcraft: Fine Woodstrip Kayak Construction 』
『The Strip-Built Sea Kayak: Three Rugged, Beautiful Boats You Can Build 』
『The New Kayak Shop: More Elegant Wooden Kayaks Anyone Can Build 』
今一応材料を切る所まで行っていますが、その状態で2年ぐらいとまっていますので
いつ完成するのか、そもそも完成するのかどうかわかりません。



以上

また、新しい本を読んだり思い出した本があったら追加していきます。
新しい本を買うためにも是非アマゾンアソシエーツにご協力ください。