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畑便り 2004年


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           畑便り2004/12.24

嵐のように過ぎ去ったこの一年。 随分いろんな事がありました。 なかなか
一年間を、平穏無事で過ごすと言うのも難しいものです。
自然の理を自然体で受け止めるには、その中に静かに入って行くことなのでし
ようね。 人が狩猟採集の民である間は、自然の一部でいられた。 人がやが
て定住するようになると、農を初めとして、生きる営みそのものが、地球の自
然を破壊することにつながってしまう。 それは繰り返す文明の栄枯盛衰が証
明していますね。 『農業は雑草との戦い』と、表現されるそのあり方からも、
農業そのものが自然破壊であると言うことがわかります。 地表を覆う草を初
めとする植物は、それぞれその場所に訳あって生息し、地表が多様な植物で半
永久的に覆われている事でバランスが保たれ、地球の環境を守っているのです
から。 定住した人間は、木を切り、開墾し、草をはぎ、農地を作る。 裸に
なった地表は風雨で、そこにあった土砂や養分が流され、少数の作物が、一時
的に空間を利用するだけになり、不安定になる。 そんなことを考えていると
草を刈る手も止まりがちになってしまいます。 やむを得ず草刈り機等を手に
しようものなら、思わず草と戦ってしまう、そんな自分があるからです。 

         
                   暖冬?
         ツボスミレの花が咲いていました。(2004/12.10)


日野町には『まるはの会』(自然観察調査)と言う会があり、その方々と共に山
野草を観察する機会がありました。 野山を2〜3時間歩き、眼につく植物の
名前を片っ端からノートにメモをしていくのです。 2〜3時間で150〜200種類
くらいの植物の名前があげられます。
私達二人に解るのは両手があれば充分! この先どれだけの植物を、記憶力が
かなり衰えた頭に、理解できるのか定かではないですが、アラスカ、クリンギ
ットインディアンの薬草を摘むおばあさんの言葉『どんな植物も、何かの力を
もっている。 もしその力を得たければ、心を静かにして近づいていくこと』
を胸に、どんな時も太陽に向かって、伸びて行こうとする雑草のように、私達
も上を向いて、あきらめず、ゆっくりと・・・・・

   この一年ありがとうございました。
       この地球に生きとし生けるものすべてが
                   幸せでありますように。


 
                          2004/5.16チャメ永眠 【16才】
                       チャメを愛して下さった方々ありがとうございました。
                 風になったチャメはニルギリ農園から私達を見守っていてくれます。
                            ゴータマは元気です。

 〒529?1644 滋賀県蒲生郡日野町内池447
           ニルギリ ハッピーバレー農園 Natural balance for the earth
TEL&FAX0748(53)2251 http://www.t-craft.com/nilgiris






            畑便り2004/12

 2004年も残すところわずかになりました。今年もますます加速度を増して過ぎ去って行ったように思います。 やっと、大根やネギが大きくなって、美味しそうになったと、晩秋の紅葉の中でほっとしていたところ、先日サルにほとんど荒らされました。 春のエンドウといい・・・秋のサツマイモといい・・・くやしい限りです。(正直なところ)でも、ここのところの、気象の変化 熊、サル、イノシシ、鹿、鳥、などによる被害は、人間が人間の為のことしか考えないで、してきたことの、つけ! 最近つくづく、我々人間は、便利さや効率を求め、とんでもない取り返しのつかない事をしてきたのだと感じます。そして誰しもが、どこかでそれを感じているのに、直視しようとしないのは何故でしようか?
 自然農をし始めた5年前・・・・こんなにも早くに、こんな大きな "かべ"と向き合うとは、考えもしませんでした。
 獣の食や生態に異変が起きている。森に食べ物がないのか。人間の開発によって生息地を失ってしまったのでしよう。 獣に起こることは必ず人間にも起こるはずです。私達がこのまま歩み続けてはいけないことを伝えているのだと思います。
 アイヌの人々は、人間を含め地上に住む全ての生物は平等であり、自然によって育まれている。だから決して必要以上のものはとらないことを、土を耕しても固めてもいけないこと、また女の子が5歳になるまでに、大地に熱湯をこぼしてはいけないことも教えたといいます。土の下に眠る小さな生物たちを殺傷するだけでなく、そこに一年も二年も木や草が生えてこないことがあるからです。
 アメリカインディアンの人々は「大地は人間のものではなく、人間が大地のものであることを、人間は生命の織物を織る存在ではなく、その中の一本の糸にすぎない。人間がその織りものになすことは、自らになすことと同じである」ことを伝えたといいます。 今私達は次の世代に何を伝えればいいのでしようか?
 私達の生方が問われているのだと思います。
 『アイヌ・ネノ・アン・アイヌ』〔人間らしくある人間〕であるために。


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畑便り 2004/9

久しぶりのお便りになりました。
いつもありがとうございます。人は、自然のきびしさや、日々の暮らしの現実
に立ちつくす時、言葉や文字をなくしてしまうものなのですね。
自分の心に誠実であろうと思いました。

『 なんでも、最初は小さいものです。 』自然農五年目にして、やっと今、
その言葉が納得できたような気がしています。
この日野の地、果てしない大空と大地、昇る朝日のまぶしさ、はるかな空に日々
ちがう顔を見せ、沈んでゆく美しい夕日、めぐる季節の中、今、うすむらさき
の小さな花が咲いています。 来年の春には、きっとすばらしい野草(嫁菜)
もお届けできると思います。
百姓とは、百の生とかかわるから百姓とも言うそうです。
そして、農とはゆったりとした、巡る季節の積み重ねなのですね。
地球の自然が繰り返すリフレイン それは限りない命の輝き、
私達はその中で、しなやかに、そしてゆっくりと歩み続けたいと思います。
今後ともよろしくお願いします。
配送の件、快く御了承下さいましてありがとうございました。
今回は宅急便での配送になります。
何か、不具合の点がありましたら遠慮なくご連絡ください。






畑便り2004・3
                             

春三月、四月、私達が冬お世話になった菜種科などの野菜達は、ほとんど頭立ち
し、菜の花をつけています。やがて次の子孫を残すため種子をつくります。
今は、そんな季節です。でも普通の菜園では、次の野菜を栽培する準備の為、
除草し、畑を耕し肥料をすきこんで、適した気候が来るまで待ちますから、土
がむきだしの状態で、野菜は端境期となり、ほとんど何もないという状態にな
ります。
でも、私達の自然農園では畑を耕すことはしませんから、いろんな野草が春の
訪れを何よりも早く伝えるように、冬の枯れ草の中から芽生えてきます。
フキノトウ、タンポポ、つくし、ヨモギ、つめくさ(クローバー)、はこべ、ア
ザミ、おおばこ、等々そしてほとんどの野草は食べられます。食べ過ぎない限
り、雑草と呼ばれる植物さえも、むしろ現代の食生活では、逆に薬にさえなる
のかも知れません。
私達の自然農園は、自然に対してできるだけ何もしない農法ですから、少しず
つむりな除草もしないようにしてきています。
もちろん、農薬は一切使いませんので、安心して利用できます。
私達に今薬草の知恵を教えて下さっているおばあさんは『昔、生活が苦しいか
つた頃、野草を食べて生きてきた。だから今も元気でいられるのかも知れない。』
と笑いながら話されています。 私達はまだまだ未熟ですが、少しずつそんな
知恵をお伝えしていければと思っています。

おすすめの本、「雑草で元気になる本」小崎順子著(双葉社)
ぜひ図書館ででも一読してみてください。食べるレシピと薬効メモ付きで手軽
に利用できそうです。 


                              
アザミ
鋭いトゲからは"食べられる"とは思えませんが、
新芽や若葉、茎は茹でて水にさらし、アクを抜いてから料理するといがいと軟
らかくなり、食感、香りが、楽しめます。昔から食用にされています。
サラダや天ぷらは軟らかい生葉を。ゆがいたものは、からしマヨネーズやクル
ミで和えものに。バター炒めにも。

アザミのくるみ豆腐和え
アザミの葉は塩少々を入れた熱湯でしっかりゆで、冷水にとってから軽く絞り、
細かく刻んでおきます。クルミ20グラムをすりこぎで押しつぶしてから、豆
腐20グラムと砂糖大さじ1弱、塩小サジ1・水小サジ1を加え、さらによく
すってまろやかなソース風に仕上げます。刻んだアザミ葉を器に盛りくるみ豆
腐をかけます。(雑草で元気になる本)より



カンゾウ
   酢みそ和えでどうぞ!!
   高級料理店の珍味だそうです。




畑便り 2004/2

冬 一月、二月、ほとんどの生命が、まだ休眠状態にある時、まだ四年目の
自然農でお届けできる野菜はおのずと限りがあります。
どうしても保存食が主になりますが、前回お届けしました赤ジャガイモ、
サトイモはいかがでしたでしょうか?
昨秋実ったものを収穫せずに、そのまま刈草やワラ等をかぶせて、配達の前日
まで休眠状態でおいておいた物を起こしました。
そして、お届けした後の残りを種芋としてまた畑に戻します。
サトイモは日本民族が、南方からこれをたずさえて、移動してきたと伝えられ、
米以前の主食だったと聞いています。 もっと利用したいと思うのですが、また
いろいろ美味しい料理法お聞かせ下さい。
そして今回は、同じく昨秋収穫して、やっと今調製できた、エゴマをお届けいたし
ます。 一見ゴマのような形をしていますが、実はシソ科の植物です。
ゴマやナタネが、油の主流になる前、日本の植物油はこのエゴマでした。(灯明、
番傘の油としても使われていました。) αリノレン酸を含み、このところ安全な
食用油としてもその成分や生理効果が注目されたり、成人病、アトピー等を
克服する優れた食材として見直されています。 昨年はまだ少ししか収穫する
ことができませんでしたが、どうやら私達の農園にも適した作物のようです。
なんとも、神々しい香りがします。 軽く煎って、すり鉢ですりつぶし(油が少し
にじむくらいまで)砂糖やみりん、味噌や醤油で味付けして、エゴマの香ばしさ
を生かし、甘く仕上げるのがこつです。 ごはんや餅、山菜や野菜との和え物
にご利用下さい。

 

                       ニルギリ ハッピーバレー農園 
                              Natural balance for the earth




畑便り2004/1

        謹賀新年 

2004年1月1日
朝、あぜ道が濡れていた。
昨夜雨が少し降ったのだろうか。空には靄が、かかったような雲があった。
やがて、東の山の頂が少しオレンジがかって明るく光ってくる。
少しずつ明るさを増してくる。時折吹く風が冷たい。きーンとした静寂の中時々小鳥の
鳴く声がする。そしてゆったりとゆれるように、太陽が姿を現してくる。
日の出。

『私は次第に「色がそこにある」というのではなく、どこか宇宙の彼方から射してくるという
実感をもつようになった。色は見えざるものの領域にある時、光だった。
我々は見えざるものの領域にある時、霊魂であった。
   色も我々も、根元はひとつのところから来ていると。そうでなくて自然の色彩が
   どうして我々の魂を歓喜させるのだろうか。』 志村ふくみ著 「語りかける花」より

   今年は、自然農四度目の冬、何かがゆれている。でももう寒さは拒むまい。
   そして、五年目の春、導標なき明日に向かって進みたい。
        今年もどうぞよろしくお願い致します。





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