|  | 底の土をたたき締める
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                |  | 1回目で23センチ高まで積む。紐の太さ3センチ。
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                | ツボ:叩きやすいので底の中央部がうすくなりがちだが、これをやるとキレる。
 なぜならば、だ円や木の葉型の底だと乾燥時に収縮するとき長径が引っ張る力と
 短径が引っ張る力が大きくちがうため、かならず短径の中央部分でキレる。
 だ円皿などもおなじ理屈。なので底中央部をうすくするのは厳禁。
 
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                |  | 叩き道具3種 紋打ちのための道具
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                |  | 投光器で熱をおくって紐を積みながら下部を乾かす
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                | ツボ:1つ目の底部を1段目(25センチ高)まで積んだら、そちらは投光器で乾か しつつ2つ目底部の制作のかかる。交互につくれば1日で70センチ高の壺2点はカ 
                    ルイ。もちろん乾き具合を見て均等に、消したりつけたり、近づけたり遠ざけたり。
 
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                |  | 紋打ちを際立たせるため平滑な板で叩いてナラす。
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                |  | 斜線紋
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                |  | 同心円紋
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                |  | 格子紋
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                | ツボ:17年前韓国慶州のキムチ壺の工場でこのやり方を『盗み』ました。
 かの地の制作手順は京焼窯元をやめて「焼物と出会い直す旅」を始めた
 27歳の陶工(ぼくのこと)をオモシロがらせました。
 同心円紋の木の道具で内側をうけて外側は平らに。内側には青海波紋がビッシリ。
 でも最終的には内ベラ・外ベラをあてて消してしまうんですよ。おもしろいのにー。
 モッタイないー。というのが発想の原点でした。
 格子紋を打ち込んでるのは1300年前に焼かれた古代瓦。6世紀代4四半期(675〜700年)の間だけ裏がワッフルみたいに格子状になってる瓦が焼かれてたそうです。
 この瓦どうやって手に入れたかと云うと・・・『盗み』ました。
 ぼくが独立した蒲生町は百済からの亡命者たちが入った場所(日本書紀より)。
 ぼくの最初の仕事場(10畳の掘建て小屋)から500メートルの竹林に7基の窯趾が
 発見されて・・・こんなのがゴロゴロ・・・パクってしまいました。
 
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                |  | 3回積んで50センチ高になったら形を決めて口に皮をあてる。
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                |  | 取っ手の切り出し 濡れ新聞(4重)を内外に張り付けて5分ほど置く
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                |  | 柔らかくなってるンでナイフで切って押し出す。根元は粘土で補強する。
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                |  | 白化粧土を塗り込み
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                |  | 半日おいて拭き取る
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                |  | 乾燥 まあ夏なら10日で乾くでしょ
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                | ツボ:素焼きのときに爆発ささないために、ちっちゃいツク3個で受けて持ち上げて
 焼きます。何本もの大壺を爆発させてわかりましたが、爆発は、ベタ置きした底の裏
 (棚板接地面)が熱い空気に触れないままに上部、底部内側表面のみが焼けしまり粘
 土の結晶水が逃げられないので、起きるのです。底裏を熱い窯の空気に触れさせてやっ
 てください。100〜300度(窯の天井部計測)を3時間かければダイジョーブ。あとは
 1時間300度あげても平気です。
 
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                |  | 釉掛け 内側だけ鉄灰釉をかけました。
 松灰10Kg山丈長石4,3Kg白化粧8杯(水柄杓:フツーの濃さ)
 これがベースの松灰釉
 松灰釉7白化粧2杓合わせベンガラ大さじ山盛り10杯
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                |  | 焼成は1000度までを3時間 その後をフツーの還元で7時間 1260度まで この窯は煙道に薪が放り込める炭化仕様なので45センチ長の薪を30本ほどくべて火を止め、ドラフト、バーナー口を閉じてまっくろけの煙りを充満させて作品に吸収させ炭化をかける。蒸気機関車みたいに煙り出ますよ。
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