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 去年暮ごろから試作をはじめた『黒絵シリーズ』棟方志功さんの版画のカンジを・・・右端が地蔵文
 ひとは 生きて暮らすあいだ 食卓でうつわを使う
   食卓の思い出 うつわにまつわる思い出ともにうつわを使ったひととのの思い出
 -------------------- めし茶碗 10年も前、年若い友人の葬儀に参列日本画家をめざしていた人 絵付けのバイトしてもらった人
 享年32才 曹洞宗
 チンポンジャランと水上勉の描写そのままに禅家の葬列が家を出る  パッチャ〜ン と門口で音 生前つかっていた飯碗をたたきつけて割る音ワラの送り火がボウと燃え
 -------------------- 小鉢 向きあひて 朝の卵を 割りしこと小鉢の 音の かちあいしこと    春日真木子
 なくなった夫(ひと)との思い出。たまごを小鉢にぶつけて割る音、その音が たまたま おんなしタイミングやった
 そんなささいな記憶に ひととひとの生がやどってる
 -------------------- 地蔵文の湯のみ 神戸のクラフトフェアで売ってたら、ある方がうちの地蔵文様の湯のみを見つけて、
 こんなことを語ってくださいました・・・
 9年前の1・17震災で新築の家、全壊。家族は全員無事。 倒壊した我が家にかえって、みんなで泣きながら使えるものを掘り出す。こなごなにくだけた食器たちの中から無傷の「地蔵文湯のみ」が出て来て・・・
 「こうやって家族みんな無事・・・守られてる」と・・・ その瞬間の「思い」を、あの寒い冬に、勇気をふるいおこすよすがとした・・・
 湯呑みはただの器物。ただの道具。 なのにヒトは思い出や気持ちをそこに投影する。さまざまな思いを仮託する・・・
 「工芸は苦しみ多いこの世をともに渡るくらしの仲間」by 
柳宗悦 文様が地蔵&ホトケやから・・・よけいにそーなんやなー -------------------     
 『ひととうつわ あの子のヒヨコ飯碗』 
につづく  |