なごみのミドリ やすらぎの白 はんなりの赤
なのにとーっても丈夫♪ 1300度で焼いてるから〜♪

まずはここを
クリック♪

毎月6名様にやきもの
プレゼント!ハプーの
日常もここでチェック♪
 

☆技法公開や沖縄、韓国ネタは、
 サイトマップからどうぞ


☆「お得」満載!メルマガ『ハプー通信』
 あなたもメルマガ登録してやきものプレゼントに
 応募してください♪応募の合い言葉は、
 毎月15日にメルマガで発表〜♪ 


    メールアドレスを入力してください。

  トップページ  作品購入  作品一覧  ご注文方法  お問い合わせ  八風窯について  サイトマップ  

■もらう

■出会う

■盗む

■読む

  JとKの隔たり

やきもの旅行記
  バリ小説
  窯ぐれ往来韓国編
  国内特別沖縄編

やきものエッセイ
  木の葉の舞い
  三線のこと

■登る

■笑う

■和む

■プロフィール

■サイトマップ

窯ぐれ往来韓国編
  ’99 釜山・金海・泗州
      第1日・第2日
      第3日
      最終日
  ’00 慶州・聞慶・ソウル
  ’01 ソウルリサーチ
  ’01 利川エキスポ

窯ぐれ往来 韓国編 ’99 釜山・金海・泗州
  第1日


 16年ぶりの釜山 街はあいかわらず エネルギーの カオスに
満ち充ちて ゲンキゲンキ!

おっ、オサレな画廊発見! 梅江窯ギャラリー 釜山大陶芸科
教授の画廊。「IMF通貨危機で若い個人作家たちはたいへんだ」とおっしゃってまし
た。 そういえば地下鉄のエスカレーターは節電のために止められてるし、TVでは
「韓国製品を買おう!」のCFが。(もう克服したらしい!)

  第2日

バスで30分ほどの金海市に首露窯(スロヨ)を訪ねました。

首露窯をやってるのは甫泉さん(ポチョン陶芸ネーム・雅号)38才。
ぼくがそこに着いた時、甫泉さんと陶芸を習いに来てる生徒さんたちがギャラリーで
談話中でした。

入り口で頭下げて「見学(キョンハク)オッケイ?」と声を掛けて
彼の作品のならぶ広く明るい展示室を拝見させてもらう。

登り窯の中で窯変した辰砂の5点組の壷。
緑釉のなかに深紅に窯変した部分があり、それがおもしろい有機的なフォルムを
創りだしている。

甫泉さんがきてひとつひとつを指差して何ごとか伝えようとする。
ハングルの発音と筆談でそれらのタイトルが
誕生・生命・出産・人間・宇宙であると知れる。

なるほど誕生(タンソン)は胎児の超音波写真のよう
生命(サンミョン)は鼓動を打つ胎児の心臓・・・・

ほんとに無作為の釉掛けをして、まったくの偶然の窯変で出たものだそう。
とてもおもしろかった。
甫泉さんは登り窯だけでやってる。いろんな話をしてるうちに昼時。 
昼メシをよばれました。 一般家庭の昼食 オカズ3〜4品と
キムチ ごはん みそ汁(いりこだし)

甫泉さんは賞もとってるしソウルで個展もやってるし
どうやら成功している陶芸家のようでした。習いに来る陶芸教室の生徒さんも
今日は4人、昨日は5人、一昨日は30人とかいってました。
驚いたことに、この金海市だけで50〜60人の陶芸家がいるそうで
10月末には第1回金海市陶芸フエスが催されるとのこと。

ここ16年間についた韓国の国力は自国の文化の見直しと、それにお金を投じる
ことのできる文化的富裕層の出現という結実をみたようです。

16年前は一般の食堂(日本人観光客向けでない店)で陶磁器の器をつかってる
とこは1軒もありませんでした。もちろん当時、まずしい陶工だったので(現在も)
高そうな店には近寄りませんでしたが、一般の家庭・街の食堂ともプラスチックの
器と宮廷銀器を模したステンレスの飯わん・汁わんを使ってました。
 これはカルチャーショックでした。飯わん・汁わんとも口が直立していて
厚さが2ミリもないんです。飯わん・汁わんを取り上げて口にあてる習慣の
(それが作法の)日本人には、なんかピカピカのステンレス碗がドキドキしてしまい、
口あたりとか、手へのおさまり、手取り、持ち重りとか、茶道・陶芸でいわれる
焼物を愛でる「ポイントが無い!」ってことにショックをうけました。

 韓国の食事作法では飯わん・汁わん・他の器も手にとって口にちかづけるのは
コジキ(ぴー)の作法とされてて絶対禁止です。口の方を食べ物にもってゆくいわゆ
る「犬食い」が作法にかなってるんです。立てひざして食べるのもOKみたい。
 文化って不思議ですね。
 ですから16年前には1ヶ月間韓国にいて美術館、博物館、骨董屋、個人作家の
家以外の場所、街の食堂や一般の家庭で手作りの焼物を日常の器として使ってるとこ
はありませんでした。(85年当時のぼくの消費行動の範囲では) 
 しかし今回はちがってました。
まず韓国流の煎茶道が広まったみたいで、中流より上の一般家庭ではよくお茶を
ふるまわれました。しぼりだしの急須と湯さまし、そして7〜8cm径の碗が5客。
このセットがたくさん釜山の陶磁器専門店にならんでました。(けっこういいネダン)
 そして釜山の繁華街 南甫洞(ナンポドン)に韓式レストラン南亭と云う店があり
OL や中流よりうえのファミリ−客でにぎわってましたが、ここの食器はぜんぶ陶器
でした。(機械ものか手作りか判別できなかったけど)

 あー堅苦しくなってしまいました、先を続けまショー

たまたま甫泉さんのとこに遊びに来てた白下(ベクハ陶芸ネーム・雅号)さん53才
が2時間ほどはなれてるが泗川(サチュン)の自分の工房に泊まったらどうかと云っ
てくれておじゃますることに。白下さんのトラックに乗って出発!

 トラックの中でいろいろお互いのことを話しました。
 白下さんはここ15年アマチュアとして陶芸にかかわってきたけど3年前に脱サラ。
 これから行く泗川の山あいに古家を買い、手をいれて工房をつくり、登り窯を
築いたそう。以前はソウルでオリエント時計に勤めていて日本出張も何度か。それで
日本語・英語がそこそこいけるワケ。夕方になって四川市の郊外 昆陽面(村)に
到着。一宿一飯の恩義に報いるため白下さんにプルコギを一緒に食べましょう、
ぼくのオゴリでと伝える。貧乏覚悟で飛び込んだ陶芸の世界、白下さんの経済状況は
どんな感じなのか計りかねる部分もあるねんけど、ここはオレが出すのが礼儀でしょー
(韓国は儒教の国、長幼の序には気をつかうべき)。プルコギは値段高いしぃー
韓国の人でもチョットごちそうかなぁーってカンジ。でも白下さんそんなにドンドン
ロースターに乗せるとドンドン焼けすぎでかたくなって・・・・・
 白下さんは肉食いではなかった。せっかくのイイ肉がぁー。初プルコギがぁー!
 フラストレーションたまりました。

 もう真っ暗な中を白下さんの工房へ向かう。
 トラックはガタガタ道をどんどん暗い方へ。
 まわりにはポツポツとしか家の灯りは見えない。



 着いたところが泗川登窯(サチュントンヨ)これが工房名。
 最初はなんか寺かと思いましたぁ。暗いし。韓国の昔の貴族階級は
両班(ヤンバン)ていうねんけど、その人らは書院として山荘を持って
文人として詩作したり琴をかなでたり、清談をしたりと大中華の文人趣味のマネを
してたわけですよ、こうゆうトコで。16年空家だったここを直した白下さんは
エライッ!
 部屋に入ると細長い8畳間くらい。額がたくさん。
 白下山房(ベグハサンバン)がこの建物の名前。

 この部屋を見てとっさに思ったこと
 「ちょっと前まで、
  もしかしたらこれから復興があってさらに、
  日本においても韓国においても『教養』とは漢籍にいかに通じているか、
  大中華の写しがどれほどそれっぽくやれるか、なんかなぁー」

 「アメリカ、イギリス、ヨーロッパそっちのコピーは若いモンにまかしといて。
  けど現代陶芸もそっちのコピーやってるなぁ。
  としたらホンマの日本のコアっていったい?
  そんなもんもともとないんかな」とか思いました。
   
ともかくあれこれ陶芸の話をしてるうちに就寝時間。白下さんはクッションのいい布
団セットの方をぼくにゆずり、ペラペラセットを自分用に隣に床を作った。
 
顔を横にむけるとすぐそこに白下さんの顔。

「まっ、まさか53で独身って! まさかっあっちの・・! どこに家あるか
 わからんし助けもとめるいうてもっ!・・・えーいそん時はそん時、それは
 それで世界がひろがるわけやし・・・」

 

第3日につづく




  トップページ  作品購入  作品一覧  ご注文方法  お問い合わせ  八風窯について  サイトマップ  



八風窯(はっぷうよう)

〒527-0231 滋賀県東近江市山上町1   tel&fax 0748-27-1955
oneeye.kei@nifty.ne.jp

Copyright(C) 2000-2006 happuyo. All Rights Reserved.
Supported by T-CRAFT.